センドを活用してミックスを上手くまとまり感をあたえる方法

an illustration showing a mixing desk with effects send and return capability

DAWの5つの異なるチャンネルでリバーブが必要なとき、今まではリバーブを各チャンネルにドロップして終えていました。

この方法が全くの勘違いだと最近気付かされました。

このやり方だとどうしてもPCへの負荷がかかってしまい、とても非効率的でした。 そして、各チャンネルにドロップしたリバーブはすべて違った響きになってしまう問題も抱えました。

その後、幸運にもセンドとリターンを発見しまし、ミックス工程が一変しました。(少なくても、自分個人のミックスは変わりました。ミックスは人生の全てだー!)

センドとリターン、これらは何で、そしてどのように使うか、気になる方には今回の記事は必見です。

今回のお題はセンドとリターンについて知っておく必要があるすべてのものと、それらを活用してより良い、もっとまとまりのあるミックスを得る方法を紹介していきます。

センドとリターンとは何ですか?

センドとリターンを使用すると、ミックス内の同じエフェクトを複数のトラックに実行できることです。

すべての異なるチャンネルにリバーブを設定し、つまみごとに設定を複製なんてことはもう必要ありません。

DAWの各リターンチャンネルでは、個別のチャンネルにエフェクトを設定できます。センドのつまみを使用すると、そのエフェクトを必要な数のチャンネル(トラック)に適用できます。

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パラレルコンプレッションは同じ原理を使用します。

センドとリターンを使用すると、信号の流れをより効率的にすることができます。 これにより、PCの負荷を大幅に抑えることができます(一時的にバグることを抑えるには、ある程度のスペックのPCが不可欠)。

そしてさらに、センドとリターンを使用するとミックスにまとまり感を与えます。 同じエフェクターでトラックをセンドする贅沢さにより、ミックス全体がよりまとまり感を増します。

センドとリターンを試す準備はできましたか? ではさっそくセンドとリターンの方法を紹介します!

DAWでセンドとリターンを使用する最適な方法

ボーカルトラック、シンセトラック、ベースライントラックがあり、3つすべてに同じリバーブを設定したい場合。


Ableton Liveのセンドとリターンを使用して行う方法は次のとおりです(すべてのDAWに共通の方法が適用されます)。

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1.リバーブのリターントラックを見つけます。 多分マスタートラックの近くにあるはずです。 「A Reverb」と書かれています。

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2.リターントラックのリバーブを100%ウェットに設定します。

3.対応するセンドのつまみ「A」を使用して、各トラックにリバーブをかけます。

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このつまみをウェット/ドライのつまみとして使用します。 メリットは、各トラックに異なる度合いのリバーブを適用できます。

4.追加のリターントラックを必要な数だけ作成します。 セッションビューを閲覧している場合、右クリックして[Insert Return Track]を選択します。 そしてエフェクトをドラッグします。

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*:リターンとセンドが表示されない場合は、オフになっている可能性があります。 オンにするには、右下隅の近くにある[S]および[R]ボタンをクリックします。

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早速試してみよう!

さまざまなエフェクトを使用して、必要な数のリターントラックを追加します。 リバーブとディレイが最も一般的ですが、コーラス、フランジャー、ディストーションなどの異なるものも試してください。

同じリターントラックに複数のエフェクトを追加してみてください。

Abletonの「オーディオエフェクトラック」をリターントラックにドロップして、エフェクトのカスタムチェーンを作成してみてください。

Screen Shot 2016-09-07 at 5.27.40 PM

リターントラックでできることは無限大です。

バスを駆使する

スマートシグナルフローをテーマにしているので、ワークフローを効率化するもう1つのヒントを紹介します。

ミキシングでは「バス」という言葉がよく出てきます。 バスは、複数の信号を送信するチャネルです。

たとえば、ドラムを重ねる場合は、おそらくドラムトラックが3つくらいあるはずです。 従って、すべてを1つのバスに乗せたいと思うはずです。

グループを駆使すれば、とても簡単に複数トラックをバスに乗せることができます!

Ableton Live(ほとんどのDAWで実行可能)

  1. Shiftキーを押しながら、グループ化するすべてのトラックをクリックします。
  2. 右クリックして、「Group Tracks」を選択します。
  3. 別のトラックが横に表示されます。 これがバスです。1つのフェーダーですべてのドラムトラックをコントロールできます。

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センドはあなたの友達です

センドとリターンは、ミックス内の多くのチャンネルに1つのエフェクトを適用するスマートな方法です。 こんなケースを想像してみて下さい。ハードのミキシングボードを使用していて、リバーブユニットが1つしかない場合、15チャンネルにどのように設定しますか?

15個のリバーブを購入するつもりはないでしょう。値段もさることながら、非効率的で、はっきりいって鬼畜です! こんな時こそセンドとリターンを使用します。これがセンドとリターンのコンセプトの由来です。

同じ考え方がDAWにも適用されます。 だからあなたのミックスにセンドとリターンをどんどん活用して下さい!

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