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最初のマイクを購入する際の 4 つのアドバイス
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ホームレコーディングスタジオの基礎を学習し、オーディオインターフェース、モニタースピーカーとヘッドホン、そして DAWを手に入れました。
ただ、もしサンプルパックやVST プラグインシンセだけで楽曲を作るつもりではないなら、DAW にもう一つ必要なものがあります。そう、マイクロフォンです。
初めてマイクを買うというのは、「世の中の音を作品に取り込む」という世界へ歩み出る、最初の大事な一歩です。しかしそこには膨大な種類のマイクと、それぞれの録音方法のノウハウがあったりします。
「最高のマイク」とは何? 主なマイクの種類とは? とりあえず始めるのに最適なマイクはどうやって選ぶ?
これらの重要な質問を自分に問いかけながら、自分のサウンドに最も適したマイクを選びましょう。少なくとも、使えないマイクを買うのだけは避けたいものです。
適切なマイクを選ぶために必要なものをご紹介していきます。
1. 予算を決める
最初のマイクを買うとなると、まずその予算が大きなポイントです。
無駄にお金を使わないように、買い物に出かける前に予算をしっかり確認しておきましょう。
このガイドでは、初心者から中級者、そしてプロに至るまで全ての人の予算に合わせた提案をしていきます。では予算を決めたら早速始めましょう!
2. 最も頻繁に録音するものを確認する
まず、録音したいと考えているものを明確にしてください。自分のコレクションに追加される最初のマイクの特徴を活かすのです。きちんと自分のニーズにあっているか確認しましょう。
自分のコレクションに追加される最初のマイクの特徴を活かすのです
一番多く録音すると思われるものを考えてみてください。それぞれのスタジオ作業に適したマイクというものが存在します。
一般的な録音作業において、人気のあるマイクはこちらです。
エレキギター
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録音となると、ギタリストはラッキーです。
音を録るための定番と言えば、 Shure SM57。このマイクについてはこれまでも何度も触れていますが、エレキギターにとってはパーフェクトな選択肢となります。
ギターアンプマイクにはたくさんお金をかけられるものの、SM57 はプロ用途ではないしな・・・などと考えてはいけません。必要なものはまさにこれだった!と驚くことになるかもしれません。
- 初心者予算:Shure SM57
- 中級者予算:Heil PR30
- プロ予算:Royer R-121
アコースティック楽器
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アコースティック楽器やライブバンドの演奏などを録音したいなら、スモールダイヤフラムのコンデンサーマイクは良いチョイスかもしれません。
スモールダイアフラムのコンデンサーマイクには、ステレオ録音のためにペアで販売されるものもあります。
スモールダイアフラムコンデンサーのペアはリアルな空気感と細部にわたるアコースティックパフォーマンスを捉えるのに最適です。
- 初心者予算:AKG P170
- 中級者予算:Oktava MK-012またはRode NT-5
- プロ予算:Neumann KM184
全部・・・?
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ひとつのマイクでたくさんのシチュエーションに対応したい場合でも、様々な音源を効率よく扱えるものがあります。
様々な音源を効率よく扱えるものがあります。
それは、切り替え可能な極性パターンを持つラージダイアフラムコンデンサーです。異なる極性パターンが使えるものは、様々なレコーディングに適用可能です。
- 初心者予算:CAD m179
- 中級者予算:Audio Technica AT4050
- プロ予算:AKG C414
主にボーカル録音を考えるミュージシャンが多いですが、実はそれこそが最も難しかったりします。
3. 歌のスタイルにあったマイクを見つける
当然ですが、ジャズシンガーに適したマイクが、叫ぶようなヘビーメタルボーカルにも合うとは限りません。異なるボーカルスタイルには、異なる種類のマイクが必要になることもあるのです。
残念ながら、実験をせずに特定のシンガーに適した完璧なマイクを見つける方法はありません。
残念ながら、実験をせずに特定のシンガーに適した完璧なマイクを見つける方法はありません。
試す以外に方法はないんです。ベストマイクの一覧表は、選択肢を見つけるのに役立つでしょう。
参考情報として、一般的なボーカルスタイルに適したマイクのキャラクターは以下の通り:
- 息遣いを感じさせる女性ボーカル:摩擦音のないスムーズなトップエンドを持つマイク
- バリトンの男性ボーカル:暖かい中低音をクリアに捉えるマイク
- 叫ぶような攻撃的なボーカルスタイル:高い音圧と、叫び声の激しい過度電流をしっかり扱えるマイク
- ラップ:話している音節の大きな破裂音の影響を受けにくいマイク
様々なマイクのキャラクターとその可能性を知るには、マイクの種類に関する記事を参考にしてみてください。
4. 録音環境を考える
熟練したエンジニアほど、「録音環境は機材と同じくらい重要だ」と言います。
熟練したエンジニアほど、「録音環境は機材と同じくらい重要だ」と言います。
録音する場所は、マイクの選択にも大きな影響を与えるのです。
マイクの選択に影響を与える録音環境とは、下記のようなものがあります。
未処理の部屋
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理想的とは言えないような環境で、特にボーカルを録音するような場合、その悪い部屋鳴りの影響をなるべく最小限にしてくれるマイクが好ましいはずです。
部屋の影響を小さくしてくれるベストな選択は、ダイナミックマイクです。 Shure SM7Bや Electrovoice RE20なら素晴らしいボーカルを録音することができるでしょう。
DIY のボーカルブース
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壁にタオルをかけたような DIY で作ったボーカルブースでも、それなりの利点があるものです。部屋の反響を気にせずに、コンデンサーマイクの繊細なサウンドを得られます。
定番のボーカル用ラージダイアフラムコンデンサーをチェックしてみてください。
- 初心者予算:Rode NT1A
- 中級者予算:Neumann TLM 102
- プロ予算:Neumann U87ai
鳴りの良いアコースティック空間
音をよく鳴らすために、特にメンテナンスが必要ない部屋空間もあります。
自然のままで良く音が鳴ってくれる部屋では、音の反射音をそのまま利用できるので、マイクとの距離をある程度保つことが可能です。
ドラムやアコースティックギターなどのライブ楽器を録音するなら、スモールダイアフラムコンデンサーマイクかリボンマイクをペアで使いましょう。
最初のマイクのためのアドバイス
最初のマイクを買うのにストレスを感じてしまってはいけません。これはとても楽しい時間なはずです。
上記 4 つのステップを自分に問いかける事で、マイク録音の最初のステップを知ることができます。
たくさんの選択肢の中から最初のマイクを手に入れるために、早速出かけましょう。ここからが始まりです!
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