サウンドに「温かみ」を与えてくれる無料VSTプラグイン8選
あなたのデジタル・サウンドに失われた「温かみ」を取り戻しましょう。
アナログのスタジオ機材が持つサウンドの「温かみ」には誰しもが魅了されてきました。確かにそれはより豊かで人間味に溢れたサウンドです。
しかし、昨今のモデリング技術の進歩は目覚ましく、「アナログ回路エフェクト」のシミュレーションも実によく出来た素晴らしいものになっています。同時に私たちが使用するコンピュータ、そしてDAWアプリケーションもこれらVSTプラグインを使いこなすに必要十分なパワーを備えています。
この際、高額な費用をかけてアナログ機材を導入しようなんてことは忘れましょう。
今回はアナログ機材がもつ素敵な温かみを与えてくれる8つのVSTプラグインをご紹介します。(PC、Mac、両対応)
アナログ機材に関する人気の喧騒とは何か
では一体アナログ回路がもたらしてくれるものとは何なんでしょうか?なぜこれほどまでに人々を魅了するのでしょう。
アナログ・サウンドを好む人が語るその魅力は「偶然性」と「その不完全さ」だったりします。
「アナログ・サウンドの温かみ」に関して多くの人が言及する要素が、
- 絶妙な「歪み感」「オーバードライブ感」
- 倍音成分を豊かにする「高調波歪み」
- アナログテープ録音で得られる「飽和感」(テープ・サチュレーション)
- 真空管
- プリアンプ
といったことです。これらがサウンドに与える影響というのは決して「派手に目立つ」ものではありません。しかしそこにこそマジックが潜んでいて、サウンドやその質感に大きな違いをもたらしてくれるものになっているわけです。
だからこそ人はアナログ機材を通すことによって得られるその累積効果について語らずにはいられないのですね。
1. SGA1566 Tube Preamp
Shattered Glass Audioの「SGA 1566」は、正に「1chのビンテージ・チューブ・プリ」です。真空管を用いた本格的なアナログ・サウンドをリアルタイムにシミュレートしてくれます。
サウンドにより温かみを増すための「サチュレーション・コンプ」として使用したり、あるいはチューブ・オーバードライブと併用してサウンドに気骨を与えたりといった利用に適しています。
最新バージョンはCPUにかかる負荷もより軽くなっており、動作不安定も解消です。
2. TDR Slick EQ
Tokyo Dawn Recordsが手掛けるプラグイン全てに言えることではありますが、「TDR Slick EQ」もまた滑らかな使い心地をもった、素晴らしい「3バンドEQ」です。
「ノン・リニア」のオプションをアウトプット段の下に選択することでサウンドはより温かみを増します。絶妙な「高調波歪み」と「風合い」を施してくれるでしょう。
『この小っちゃいヤツのサウンドは驚きだよ』– Dave Pensado
3. Ace Amp
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再度登場となるShattered Glass Audio製品ですが、この「Ace Amp」は1950年代の真空管アンプをベースにしたものです。
コントロールは「インプット」「ボリューム」「フィードバック」「アウトプット」。そして3つのサンプリング/モデリングのオプションをそれぞれお好みで選択可能。
このプラグインは操作系もシンプルですし、マシンのCPUを無駄食いすることもありません。
耳寄り情報:「ボーカル」トラックに用いても実にいい味わいを生みますよ!
4. Molot Compressor
Vladg製「MOLOT」は個性的で特徴のあるコンプです。古めかしいソビエト製っぽいルックスもポイントですね。
「MOLOT」はサウンドに色味を与えてくれます。正しく調整を施すために取扱説明書をキチンと読むことをおすすめします。面倒でしょうが読む価値はありますよ。
5. Voxengo Tube Amp
温かみのあるオーバードライブサウンド~強烈なファズ・ディストーションまで、それが「Voxengo Tube Amp」の特徴です。
単管式マイク・プリアンプ・スタイルの真空管オーバードライブを模倣したサウンドが得られます。
ヒント:同時に「ローパス・フィルター」を用いるとまるで「低品質な真空管」を(あえて)使っているような質感の味わいが出ますよ!
6. MJUC jr. Compressor
Klanghelmの「MJUC jr.」はシンプルかつエレガントなコンプレッサーです。
軽く滑らかに掛けたい場合も、ヘヴィなコンプレッションが欲しい場合も、どちらでも使えます。1960年代のビンテージ・コンプをベースにしているとのことですが、正に見た目もそんな感じですね。
「TIME CONSTANTS」のレバースイッチで「FAST」「SLOW」「AUTO」のいずれかが選択可能。これによってアタックタイム/リリースタイムが変化します。結果、回路的に他の部分にも作用しますので、アナログっぽい飽和感があるサウンドの味わいになります。
7. TB ReelBus Tape Emulator
ToneBooster社の「TB ReelBus」はアナログ・テープ・エミュレータです。
テープ・サチュレーション、ヒス・ノイズ、ワウ・フラッター等々、テープ・マシンを通した場合と同じ効果をサウンドにもたらすことが可能です。
マスターBUSで僅かに用いると絶妙なエンハンス効果を与えてくれるのですが、これがまた印象を大きく変えてくれるのですよ!
無料ダウンロード→「TB ReelBus」*無料の「お試し版」の方でも機能的に素晴らしいです。
8. Softube Saturation Knob
無料で手に入るアナログ・エミュレータ・プラグインでは、この「Saturation Knob」こそベスト・チョイスの一つと言っていいでしょう。Dave Pensadoでさえ「大満足!」の星評価を与えています。
アナログ回路でサチった(飽和した)感じが欲しい部分にどこでも使える優れもの。ボーカル・トラックに用いればほのかなきらめきを与えてくれることでしょう。
最大の特徴は文字通り「一つのノブ」と「「一つのスイッチ」のみであること。なんてシンプルなんでしょう。スイッチを切り変えることで望みのサチュレーション・タイプを選択出来ます。
無料ダウンロード→「Softube Saturation Knob」
「なりたい自分」になったつもりで行動せよ
これらのエフェクトはデジタル・サウンドが失ってしまった成分を取り戻すためにあります。
しかしアナログ・エミュレータも使い過ぎは禁物。聴いてすぐにその効果がわかるくらいに効いているのなら、そのダイアルの刻みは効果を下げる方に動かすべきです。そうやって効果を下げていっても、おそらくサウンドは豊かで温かみがある感じを維持し、ノン・エフェクトの状態と比べたら十分に大きな印象の違いを与えているはずです。
今回紹介させていただいたプラグインを使用すれば、きっと「え?伝説のあの機材を導入したの?」なんてあなたのスタジオの秘密を探る人が現れるのも時間の問題?かもしれません。
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