クリエイティビティーを高める音楽制作の動画10本

クリエイティビティーを高める音楽制作の動画10本

「これどうやってやってるの?」は卒業して「もう試しているよ!」と言えるようになりましょう。

私は好きな音楽を聴くと、しばしば「どうやってるんだろう?」と悩むことがあります。

とはいえ、どうしたら閉ざされたスタジオの扉の向こう側を見る特別な機会を得られるのでしょうか?ノックするために周りを歩き回ることもできないのです…

幸運にも、そういった質問に全て答えてくれる素晴らしい動画シリーズがあります。これらは優れたアーティスト達が制作過程の内側を見せてくれます。

これらの動画から、クリエイティブなサンプリングや機材のセットアップ・スタジオでのワークフロー・ DAWのトリックなど全てを学ぶことが出来るでしょう。

しかし、世の中には数多くのチャンネルがあり、その中には他のものより優れたチャンネルもあります。それでは音楽制作チュートリアル動画で教育的価値があるベスト10を紹介しましょう。

Tim & Barry – Beat This

Beat Thisは10分間で完全なビートを完成させる、見事な”ビート・チャレンジ”シリーズです。

このシリーズの「時間との戦い」スタイルは、時に愉快な結果をもたらします…「自分だったらこれよりうまくできる」と言いたくなる時もあるでしょう(だからBeat Thisという名前なのでしょう)。本当にうまくできるのかどうかは、ただ試すのみです!

さらに、プロデューサー達が何かのサンプルからビートをすごい速さで組んでいくのを見るのは、サンプリングを用いたトラックを作る人にはとても勉強になるでしょう。

ここから全シリーズを見ることが出来ます。

私たちのお気に入りエピソード:

Four Tetがマイケル・ジャクソンのレコードをすごい速さで飛ばしながら再生してました。

Mass Appeal – Rhythm Roulette

Rhythm Rouletteを説明するのは簡単ですが、上手くやり通すのは難しいです。目隠しをしたプロデューサー達がレコード屋にいます。次に彼らはランダムに3枚のレコードを選びます。その後、彼らはその3枚のレコードを使ってビートを組まなければいけません。

Rhythm Rouletteが伝える最良の技術は、制作する上での制約が時に素晴らしい結果を生み出すところです。3枚だけのレコードからサンプリングすることは、かなりのチャレンジなのです。

しかし行き詰まった時に役に立つのは、自分自身に制約を課すことだけだったりします。だからこそ、プロデューサー達がどのようにしてサンプルを選んでいるのか見ることにもすごい価値があるのです。

サンプリングはとても時間がかかり、耳も鍛えられます。Rhythm Rouletteはその良い証拠です。

ここから全動画を観ることが出来ます。

私たちのお気に入りエピソード:

The 45 Kingは何枚かのレコードからサンプリングしました。彼は本当にサンプリングしたのでしょうか?正解を決めるのはあなた次第です。

Yours Truly – Songs From Scratch

Songs From Scratchは、プロデューサー/ボーカリスト/ラッパー/ミュージシャンがペアを組んで一緒に曲を作る制作チャレンジ・シリーズです。

制作の全行程は最初から最後まで記録されます。参加者は、制作の内側やコラボレーション・制作に関してどのようにアプローチするかもシェアしてくれます。

Songs From Scratchは、音楽を共同制作する側面もみせてくれて、他のクリエイターと一緒に作業する時に役立つ方策の概要も教えてくれます。

ここからその動画を見ることが出来ます。

私たちのお気に入りエピソード:

KehlaniとMr Carmackは、蜜のようにとろける心暖まるジャムセッションをしました。

Song Exploder

Song Exploderは素晴らしい。わかっています。正確にいうと動画シリーズではないでしょう。これはPodcastシリーズです。でも動画の50%ではありますよね?(どちらにせよ音声は重要です)。

いずれにせよ、Song Exploderのどのエピソードも、アーティストが彼らの(ヒットした)楽曲を別個に取り上げて特集しています。

このシリーズによって、どのようにしてアーティストが作品のコンセプト/作曲/アレンジをしていったか深い理解をすることができるでしょう。

ここから全てのエピソードを聴くことが出来ます。

私たちのお気に入りエピソード:

Oneohtrix Point Neverとしても知られるDaniel Lopatinが、荒いノイズと甘いポップスを組み合わせる「病んだ走り書き」アプローチ方法を分解します。

Fact Magazine – Against the Clock

Against the Clockも「時間との戦い」スタイルのビートチャレンジです。プロデューサーはビートを作るのに10分与えられます。

このシリーズは、プロが使っている機材セットアップの素敵な映像と、音作りの時のワークフローを見せてくれます。また、自分でも好きな時にスタジオで練習することができますよね…

10分でビートを組もう!

こちらから全シリーズを視聴可能です。

私たちのお気に入りエピソード:

Heatsickは潰れた安売り店にあるようなカシオを使って、狂ったようなビートを組みます。そのカシオにはオレンジ色で八角形のドラムパッドしかありません…

Resident Advisor – RA Sessions

RA Sessionsは、アルバムのトラックをライブで演奏するという、時に難しい工程を記録したシリーズです。

ライブ演奏は、RA Sessionsで特集されるエレクトロニック・ミュージシャンにとって特にきついことがあります。

彼らのセットアップは時に複数台の機材や難解な装置を使用し、どんちゃん騒ぎに投げ込まれたライブバンドになることさえあります。

この全シリーズはここから試聴可能です。

私たちのお気に入りエピソード:

無限の才能を持つMachine Drumがライブ・バンドとなり、彼のハードウェア機材によって音響のバレエで息を呑むようなライブをします。

Fact Magazine – How To Make A… Track

FACTマガジンはとても素晴らしいので、この記事中にも2回登場します。彼らの「トラックの作り方シリーズ 」は、特定のアーティストの制作過程を見ることが出来る、最も興味深くて有益なシリーズの一つです。

それぞれのエピソードは、あるアーティストのワークフロー全体に沿って進んでいきます。彼らがトラックをどのように作るのか、包み隠さず見せてくれます。

例えば、「How to Make a Jaisu Track」は、MPCスタイルのMIDIコントローラーを使っている人にはとても役立ちます。

全てのエピソードを見るにはhereこちらから。

私たちのお気に入りエピソード:

Legoweltは奇妙なボーカルサンプルを、FMシンセシスと巧妙なAbletonマジックで完全な爆音に仕上げました。

Music Track JP

日本でもお馴染みのMusic Track JPには映像以上のものがあります。ぱっと見は氏家克典さんが単に製品レビューをしている動画に見えますが…

しかし、よく見るとそれだけでない事がわかるでしょう。彼の演奏に対する姿勢・魅力的な語り口・そして即興で演奏してしまうプロの技術によって、機材の力を最大限に引き出す使えるTIPSを教えてくれるのです。

彼の動画をすべてみるにはこちらから

私たちのお気に入りエピソード:

氏家さんはProphet 5を使い、そのかなりの部分でファンキーなジャムを演奏していました。

Future Music – Studio Tours

Future Music’s Studio Toursは、沢山のプロデューサー達がスタジオのセットアップを全て見せてくれます。

制作について何か新しいものを学ぶということは、時として誰かのセットアップをみるというシンプルなことであります。確かにこのwebシリーズは、それを証明してくれます。

その全てを見るにはこちらから

私たちのお気に入りエピソード:

Sharoozは、彼のスタジオに案内して両手にいっぱいのクラシックなシンセとドラムマシンのコレクションをみせてくれます。そしてちょっとしたAcidジャムも披露してくれます。

Red Bull Music Academy Lectures

RBMA’s Lecture seriesは、お気に入りのアーティストの内側を見られるという点で比類無いものでしょう。

ディスカッションの内容も、制作だけではなくさらに深いところに進んでいきます。音楽キャリアの変遷や、初期に受けた影響、奇妙な閃き、もの作りに関する考えが、会話の中で深く細部にわたり議論されます。

全てを見るにはこちらから

私たちのお気に入りエピソード:

Terre Thaemlitzは、プロデューサー/DJ/演説家といった彼女の広がりのある洗練して重要な実績の概要を話す一方で、音楽がジェンダー・政治・空間といった問題に対して、どのような力があるのか議論しています。

知識がなければ何もない

ここ最近の音楽制作チュートリアルに関する大量の情報を与えられた以上、自分の音楽的な地平線を広げない事に関する言い訳はできないでしょう。

これらの動画シリーズは、どのようにプロがやっているか見るだけでなく、常に自分自身の制作過程を改善していくためにも、とても価値のあるものです。

だからこの動画を見て、行間を読み、自分自身の作業をよくしていきましょう。

そして、あなたのお気に入りやとても役に立つそうなwebシリーズがあったら教えてくださいね!私たちは常に新しいものを学ぶことに関心があるのです!

Yoshitaka Koyasu

Koyasは、アーティスト/プロデューサー/レーベルオーナー/DJなど幅広い顔を持ち、Ableton認定トレーナーとして東京のAbletonユーザー・グループAbleton Meetup Tokyの原動力として活躍している。LANDRのコンテンツ・アダプター。

@Yoshitaka Koyasu

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