プロ、アマすべてのミュージシャンの為のバックアップのすゝめ

プロ、アマすべてのミュージシャンの為のバックアップのすゝめ

バックアップする癖付いていますか?

クライアントの曲を録音したデータや、自分がせっかく時間をかけて作ったミックスが、ハードディスクの故障によりデータが消滅なんてことよくあるんです。私も3年カナダ、モントリオールのApple正規プロバイダでハードウェア技術者をしていましたが、ハードディスクが故障をして大学院の卒業論文のデータ、写真、思い出のビデオ、そして何千曲の音楽コレクションを失くした方を多々見てきました。

hd構造

図:SATAハードディスクはこんな構造です。

レコーディング・ブース・キャンプのローナン・クリス・マーフィーさん自分の経験を元に音楽データのバックアップの重要性を話してくれました。クリスは過去に顧客の録音を、バックアップしていなかったこともあり、ハードディスクの故障により失うという大惨事を犯してしまい、それ以来彼はバックアップの重要性を彼の音楽仲間だけにでなくYouTubeでもビデオを作成してできるだけたくさんの音楽関係者に訴えかけています。

クリスは仕事上ちょくちょく出張することがあり、その時々必ず守るバックアップの教えがあります。

その1:カーボン・コピー・クローナー(Carbon Copy Cloner)を使い、まるまるMacのハードディスクをシステムごとバックアップ。

カーボン・コピー・クローナー(略CCC)はMac用のバックアップツールで、その良さはハードディスクをシステムごとバックアップできることです。『システムごとバックアップする』ので、もしMac内のハードディスクが何らかの問題で故障そして起動できない状態になっても、なんとCCCでバックアップされたハードディスクからMacが起動できるんです(バックアップディスクをUSBなんかに差し込み、コマンドキーを押しながら起動する)。

「AppleのTime Machine(略:TM)は?」という方もいると思います。TMも非常に簡単にバックアップができ良いツールです。が、1つの欠点はタイムマシーンからは起動ができないんです。TMは「起動ができない、アーカイブ・バックアップ」なので、データは手動なり、Wifiでバックアップでき便利が良いのですが、もしMac内のメインのドライブが起動しなくなった場合、そのデータにアクセスする為に「他のOSのインストールされた起動可能なハードディスクが必要」になります。(個人的に常に、Mavericksの起動可能なOSの入ったUSBはいつもあるので、何かのときに非常に便利です。起動可能なUSBドライブの作り方についても、又他の記事で書きます。)

カーボン・コピー・クローナーは5000円くらいですが、購入前に30日間お試しができるので、まずは無料で試してみるのも良いと思います。ここがリンクです。

その2:バックアップドライブ1−2−3

クリスは出張にいくときは必ず3つのバックアップを用意します。これはプロとしての義務のようになってるのです。なぜならハードディスクは絶対、絶対、絶対、絶対いつか壊れるからです。だから、クリスは常に複数のバックアップを用意して常日頃から緊急時のときの用意を怠っていないということです。

バックアップドライブ1号機:便利な場所に、あなたと常に一緒

クリスによると、まず1つ目のバップアップは彼と共に手持ちカバンの中に常備してきます。この場合、「MacBook Pro内のハードディスクがああああ!!。+゚(゚´Д`゚)゚+。」なんて時にスーッとバックの中のバックアップディスクを出しそこから起動して、一件落着になります。しかし、出張中はなにが起きるかわかりません。バックが盗まれるかもしれないし、誤って手持ちバックの肩下げ用のひもが切れ地面に見たいなことも想定されます。

バックアップドライブ2号機:出張先の「 頼れる代打」

そんなありそうでない状況を想定してみてください。レコーディングやミクシングの依頼を受け、顧客の元へ。しかし移動中にアクシデントに合い、手持ちのバックを紛失!!!。ここで一番何が重要かを考えた場合、ハードウェアのコンピューターなんかいつでも買えるんです、ヤフオクでだったり、中古で1−10万で。ここで重要なのはその中のデータ。つまり、アーティスの魂であり、取り返すことのできない作品、プラグイン、メールなどです。ということで、2つ目のバックアップは出張中も常備しておきましょう。飛行機で移動なら、スーツケースに2つ目のバックアップを入れるのがクリスのばあいです。いざとなっても、この2つ目のバックアップを顧客のMacに差し込んで、すぐ仕事が再開できますから。お客さんの方もそんなに不運な目に合ったあなたを、同情よりも、むしろあなたの情報管理の徹底さに喜ぶと思います。プロ精神としてデータだけはしっかり保存しているあなたを見て、むしろあなたのプロ精神を尊敬し、顧客を失くすことは無いと思います。

バックアップドライブ3号機:悪い流れを断ち切れない時の、最期の手

運が悪いととことん続くっていうじゃなですか。最悪のケースもあると思います。航空会社があなたのスーツケース(バックアップ2の入った)を無くし、あなたが手持ちカバンを紛失のような。もしくは、車で顧客に会いに行くときに、急ぎすぎてバックアップとMacの入っているバックを川の中に落としたとき。さらには出張先ですべてを盗まれたりと、最悪なケースは考えればきりがないのですが、それに備えることにより最悪の事態を防ぐことができます。つまり第3のバックアップ。第3のバックアップは自宅や、オフィスに置いておくことにより、自分では対処できない状況に追い込まれたときの最終バックアップとして保管しておくことをオススメします。これにより、顧客の前のその場で対処しきれなくても次の週なりまた仕事をすぐにでも再会できるようになります。

最期に:ハードディスクはすべていつか「死ぬ」

忘れてはいけないのは、ハードディスクはいつか確実に故障すると言うこと。いくら高かろうが、オンラインレビューで星が5つあろうがいつかは故障します。それを知っておき、今できることをやる。つなり、備えを万全にして対処法を準備しておくことにより、いざという時に後悔しなくなります。ほとんどの方が「俺は大丈夫症候群」だと思います。大丈夫ではない。後悔だけはしてほしくないので、是非今日からバックアップを始めましょう!!

Pro Toolのデータ、自分の好みのプラグインの認証情報、顧客のメールなど音楽に関わっている人には失ってはいけない情報がたくさんあるので、これを機にバックアップしてください!

クリスさんのビデオも見てください!

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