作曲の方法

作曲の方法

初心者向けステップ・バイ・ステップの作曲案内書です。


頭の中にメロディーが浮かんできましたか? 小節数で考えていますか?単語では無く歌詞が見えてきましたか?

それでは曲を書きはじめましょう。

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”作曲は、音楽において最も重要なアートです。楽曲無くしてレコードを作ることは出来ません。”
ーブルース・ロバーツ, 作曲家, 音楽家 点と点を繋ぐ人

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しかし、作曲を始める方法は何億もあります。どこから始めますか?そしてもっと重要なこですが、どうやって完成させますか?

完璧な楽曲を仕上げる最良の方法は、作曲の基礎を知ること、そしてその理解を深めることです。

このステップ・バイ・ステップ作曲方法の案内書には作曲を始めてから完成させるまで、必要になることの全てが書いてあります。

既に書こうとしている楽曲を閃いてきましたか?素晴らしい。それでは、ステップ・バイ・ステップ作曲方法の案内書を始めましょう。

1. 楽曲の始め方

作曲の前に自分が何を作ろうとしているのか、ざっくりでもはっきりさせる必要があります。ここではこうしろ、みたいな厳格な筋書きを用意する訳ではありません。

しかし、始める前に自分自身にこれらのキーとなる質問を問うことで、最初のとっかかりを助けてくれることでしょう。

作曲ツールとは?

ただちに全ての楽器をつまびけるようになる、という訳ではありません。良い作曲法はあらゆる楽器の間を行ったり来たりできるものです。しかし、ある楽器を選んで作曲を始めるのは良いアイデアです。

ピアノやギターは作曲家が選ぶ伝統的な手段の一つです。しかし、ドラムマシンシンセのVSTもしくはMIDIコントローラーも、全て作曲を開始するのに向いているのです。

自分がベストだと思うツールで始めましょう。アイデアは楽しいと思えるものからは簡単にわき出てきます。まずは自分に向いているツールを知り、曲を書くのはその次です。

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歌詞を入れる?

もし自身の楽曲に歌詞が必要になるのなら、少しのアイデアでも書き出すところから始めましょう。別に楽曲の構成にあうようにする必要はありません(これは後述します)。

しかし、基礎的な概念が少しあるだけでも作詞を始めやすくなることでしょう。歌詞のアイデアに使える良いツールは、同韻語辞典です。シンプルに聞こえるでしょうが、始めたばかりの時はインスピレーションを得るのに役立ちますよ。

心の中で伴奏を付けながら歌詞を書いてみましょう。ピアノの前に座っていたりギターを触ることは、歌詞をより理解する手助けになります。

もし”歌詞に手を付けた”なら、楽曲全体のパーツが一つになり始めるでしょう。

歌詞は、楽曲の核となるアイデアにもなります。一旦アイデアを見つけたら(文字通り)繰り返してみると、他の箇所も簡単にハマるようになります。

全ての言語は音楽です。良い歌詞は、音楽を話し言葉のように解き放ちます。

歌詞の書き方について気を病むことはありません。歌詞を書く最良の方法は、感じたことを何でもそのまま書くことです。

私の楽曲のテーマは?

楽曲とは質問の答えであるべきです。自身の楽曲のパーツについて、質問をして答えを見つけましょう。

その質問と答えを、まさに歌詞の中に盛り込むのです。

もしくは自分自身への問いかけに対する答えにしてみましょう。例えば”もし、自分がこうだったらどんな感じだろう”とか”どうしたらこのアイデアを音にすることができるだろう”という所から始めるとよいでしょう。

もしかしたらありふれた話に思うかも知れませんが、よい曲には何らかの意図が必要です。これは、感情, 雰囲気, 感覚, リスク, 実験を意味します。

あなたを確信させたものは何でしょう?楽曲を通して表したい感情は何ですか?音楽は歌詞とサウンドが純粋であるほど、より人を惹きつけるものになります。

もし、自分の音楽から何も感じないのであれば、他の人はどうやってその曲から何かを汲み取れば良いのでしょうか?だからリアルなものを作りましょう。

自分が今まで見てきた空想やぶっとんだ経験は、出るのを待っている楽曲といえるのです。

ステップ・バイ・ステップ作曲法

さて、自身の楽曲をどこに着地させるかアイデアを持っていますね。そして作曲に使うであろうツールもわかっています。

そうしたら始めましょう!

2. ラフなあらすじを作る

どうしたら良い曲を書けるのか知ることは、ラフなアイデアをどう構築するか知る事を意味します。なにも思い浮かばないですか?慌てないで。

自分で選んだ楽器を手に取って、録音ボタンを押してスケッチを始めましょう。楽曲のアイデアが早く浮かんでくることに驚かさせると思います。

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“最初に思い浮かんだアイデアはエディットしないで。「最初のアイデア」はいつでもそこにあることを確かめましょう。”ーブルース・ロバーツ

作曲を始める前に、頭の中に完成された楽曲を構築する必要はありません。ただ、小さなジャムセッションをして、再生し、どこがよかったのか観察しましょう。

役立つTIPS:すぐに「パート」を書くことはやめましょう。一度スケッチしてしまえば、後からでもどのパートが良かったのか簡単に見つけることができます。

3. ソング・アイデアを見つける

曲を書く上でもっとも困難なパートが始まりました。薄い空気の中からアイデアを引きずり出すのは本当に難しいものです。

しかし、必ずしも難しいとは限りません。どの楽曲も中心となるトピックを持っています。メインとなるコンセプトから手をつけることは、作り始めたばかりの状態に風を吹き込んでくれるでしょう。

録音したり書き下ろしたスケッチに戻りましょう。そして楽曲の中でもっとも伝えたいパーツを探します。通常の楽曲は、無数のアイデアを構築したものから生まれているものです。

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どんなものでもメインとなるソング・アイデアになります。

  • 歌詞の一節
  • メロディー
  • コード進行
  • ドラムループ
  • フック
  • コーラス
  • ベースライン
  • あなたにペンを持たせたり機材の電源を入れさせるものなら何でも

一度ベストなソング・アイデアを持てれば、他の部分は自然とあるべき場所にはまるでしょう。スケッチしたメイン・アイデアは、楽曲を構築する上での基礎となります。

それではスケッチを始めましょう!

楽曲のパーツ

Bソング・アイデアを構築する前に、楽曲のパーツについて知る必要がります。

これらは後で使うであろう、建物のブロックとなるものです。

これら全てを使う必要はありません。そしてこれらをどのようにアレンジするかは自分次第です。しかしこれらが何であるか、少なくとも把握する必要がります。

ヴァース・コーラス・ブリッジ

ヴァース・コーラス・ブリッジは楽曲を構成する3つの主要なパーツです。これらは作曲において建物のブロックとなるのです。

これからその解説をします。これらを使って名曲を作って下さい。

  • ヴァースとは

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ヴァースとは、楽曲の中でソング・アイデアを進めていくためのパートです。もし楽曲を1つの物語として捉えるなら、ヴァースは、サスペンスやアクションを起こすための単なる通過点にすぎません。

必ずしも物語を歌詞で表現する必要は無い事を忘れないで下さい。リードやドラムのレイヤー/サウンド同士を上手く組み合わせても、物語を表現することは可能です。

大抵どのヴァースも楽曲の中に登場する度に変化していきます。ヴァースのメロディーはコーラスに向かって上がっていき、継ぎ目無くコーラスに導くものがよいでしょう。

  •  コーラスとは

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コーラスは楽曲の一部分であり、大抵はヴァース間で歌詞・アイデア・楽節を繰り返します。リフとも呼ばれることもあります。

コーラスは楽曲の一部で、一般的にはヴァースの後に始まります。ヴァースがその構成を変化させている間は、コーラスは同じアイデアを繰り返す傾向にあります。

一般的によいコーラスはキャッチーで記憶に残りやすいものといえます。これは楽曲のメイン・アイデアにあたる部分でもあります。

なぜならヴァースはコーラスに向けてビルドアップさせ、コーラスは楽曲の中で複数回繰り返すので、楽曲のパーツの中で最も認識しやすいことが多いからです。

ある曲が頭の中から離れない時、口ずさんだりハミングするのは大抵そのコーラス部分だったりします。

  • ブリッジとは

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音楽におけるブリッジとは、楽曲のある部分と他の構成部分を繋げるセクションを意味します。

ブリッジは、自分の曲の中心となるアイデアから離れてみるのに良い方法です。メロディーとコード進行を選び、ヴァース/コーラスとの対比をさせましょう。

一般にブリッジとはコーラスとヴァースの間に置かれます。ブリッジが終わった時、オリジナルの構造ーヴァースかコーラスのどちらかーに戻って来ます。

リスナーはブリッジの後に美味しいフックかコーラスを欲するようになります。だからブリッジを入れてあげましょう。

楽曲を構成する断片

ヴァース、コーラス 、ブリッジは、自分の曲においてメインのパーツになります。しかし、作曲を始める前に他にも必要なパートがあることを知っておくべきです。

  • キーとは

キーとは自分の曲を構成している音のグループです。使うキーのトニックかルートによって、どのスケールを使うと調和が取れるか決まります。

これは、メロディー、コードやベースラインでさえもスケールから作られているという意味です。

音楽理論の基礎を知ることは、作曲する時の原動力となります。だからこの原理を学ぶのに少し時間を割きましょう。

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  • メロディーとは

メロディーは、リードラインを形作る単音のシーケンスです。自分のパートのテーマだと考えましょう。メロディーはトラックの雰囲気を決めます。

自分がどんなジャンルを手がけているのかによって、メロディーには様々な様式に変化します。しかし、メロディーは楽曲のセクションの中で、カラーやトーンの方針を指示します。

メロディーのよくあるパターンは、パーカッションのように楽曲の背景要素となるように加えられた中で、一番上にくるフレーズを参照します。それはボーカルであったり、それをもたらすリード楽器であったりします。

  • フックとは何か

フックはシャワーを浴びながら鼻歌を歌うようなパートです。頭の中にのこるような耳に優しい部分です。

フックは小さなメロディーの一節にもなり、コーラスの歌詞やバッキングボーカル、また楽曲の中の全く別の個所もなり得ます。フックは楽曲をキャッチーにします。

良い作曲には良いフックが付き物です。どのパートもフックを含むように心がけましょう。

最初のヴァースを書きはじめましたか?そこにはフックがあるべきです。コーラスの作業中?そこにもフックがあるべきです。

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“優れた楽曲はすべてがフックだ。ヴァースもフックでブリッジもフックで、フックもフックなのだ。” ーブルース・ロバーツ

4. 楽曲の構成を選定する

さあ、曲のメインアイデアが見えてきて、楽曲の様式の基礎が把握できたら、それを強化していきましょう。

中心となるアイデアは、楽曲の残りの部分への踏み台となります。このセクションで、ざっくりしたドラフトを構成された楽曲にさせる方法を学びましょう。

自分のプロジェクトにおいて最良の楽曲構成は、どんな種類の曲を書いているかに左右されます。

例: ポップスを書いているのであれば、その構成はEDMを書くのに比べ少し異なるでしょう。

しかし、現代のポピュラー音楽全般に使える基本的な構成はあります。

楽曲の構造

楽曲をアレンジする方法は、数え切れないほどたくさんあります。自分の曲をどうアレンジするかはあなた次第です。しかし、作曲を始めたばかりの方に向いている一般的な楽曲の構成というものはあります。

ほとんどの曲に共通している構成はこのような感じです。

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曲作りを始める上でベストな楽曲の構成とは

作曲を最も重要な箇所から始めるなら、ヴァースとコーラスから作ることです。まずはそれらをよく知り、他のセクションに移りましょう。

準備が出来たら、残りの部分を組み立てていきます。楽曲の構造がシンプルでわかりやすく、楽曲に物語性と緊張感を与える構成にします。

これは耳に特定のパートを聞かせます。小さな歌の世界に連れて行ってくれます。キャッチーと定義される構成です。

こんな感じになると:

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すごくシンプルですよね?

この構成は音楽の歴史の中で至る所にあります。そして「なんで?」と思うでしょう。なぜなら実際にそうだからです。

もしかしたら自分の中では「ほとんどの楽曲はこの構造なの?うーん、それは退屈だ」と思うかも知れません。しかし、この構成は、作られてきた楽曲の中の大多数を占めていることは事実なのです。

この楽曲の様式に当てはまるサウンドは無限にあります。だからそれぞれのパート同士で実験して、自分のものにしましょう。

EDMの楽曲構成

EDMの構成は前述した構成と似たような働きをしますが、違う点もいくつかあります。

こうなります:

EDM_Song_structure

これらのセクションは、歌詞すら無くても成立します。コーラスの箇所にボーカルを入れる必要もありません。その代わりにキャッチーなシンセのリードが入ります。

EDMには、こうした一般的な楽曲の構成の中を持つものが大多数です。

もしかしたら、そのトラックの中に、楽曲を通して変わることのない、いかしたベースラインがあるかもしれません。しかし、その上にある楽器は変化していくのです。

もしくはリードを一定に保ったまま、パーカッションのセクションをヴァースやコーラスなどにいれたりもできます。様式の中でどうやって作用させるかはあなた次第です。

5. ソング・アイデアから組み立てる

それでは、楽曲のパートと楽曲の構成について理解できたら、作曲を始めましょう!

楽曲のスケッチを構築することは、それを引き立てる他のパートを加えることを意味します。

自分のスケッチには甘いフックがありますか?そうしたらそれがどこにハマるのかつきとめましょう。時にはコーラスであったり、ブリッジになることさえあります。

そのラフなソング・アイデアには、もう完璧なラインや歌詞がありますか? あるのならそれをどこに入れるべきか選びましょう。もしかしたら2番目のヴァースかも知れませんね。

最初に出たアイデアをどこに入れようとも、構成のどこにはめるか決めることはそのアイデアを中心に曲を構築するのに役立つでしょう。

例:もしメインアイデアを最初のヴァースに入れるのなら、最初のコーラスへと流れていく感じにすると簡単です。それぞれのパートは、次の展開を導く踏み台なのです。

ではいたずら書きはどこかに置いて、作り上げていきましょう!

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6. 曲を完成させる

さて、自分のソングアイデアをしかるべき場所に配置したら、どのパートが必要か把握し、曲の構造を選定していることでしょう。素晴らしいですね。

この時点では、最終点に到達する方法は無限にあります。曲作りを特別なものにしている魔法は、”最良”な方法など無いことです。

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「どうやって作曲するのか?それに答えることは出来ないだろう。それは単に内面から出てきたものだからだ。誰しも自分だけの過程を経て作曲している」ーブルース・ロバーツ

作曲の話になると、ブルース・ロバーツ以上の正論はないでしょう。最良の作曲過程とは、自分自身で作るものなのです。

それを見つける唯一の方法は時間をかけること、つまり座って作ることです。スタジオのドアに鍵がついているといいですね!

作曲のチェックリストをダウンロードして、自分の曲に良い曲であるための要素が揃っているか確かめましょう!

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そして覚えて欲しいことは、それは常に簡単なものではないということ。時に曲がすぐ書ける時もあるでしょう。そうでない時は攻撃的な説得が必要な時もあります。

もし行き詰まったり迷ったりしたら、その壁を越えるための作曲技法は山のように沢山あります。

作曲エクササイズ

これらの作曲エクササイズにより、制作過程での障害を乗り越え、アイデアを構築し、ひらめきを維持することができます。

  • まずは模倣しよう。その次に自分のオリジナルにしよう。

時代を超えて語り継がれる曲には理由があります。曲を書く上でベストな方法は、そういった名曲がどのようにして書かれているかよく聞くことです。

「名曲は、オリジナルとは異なる意味合いを帯びるようになり、同様に永遠の命を得る」ーダイアン・ウォーレン

お気に入りの曲を聴いて、自分自身にその曲のどこが良いのか?と問うてみましょう。アレンジはどうなのか?楽器のパートは何か?メロディーを口ずさんだり、演奏するのも良いですね!

一旦その曲についてきちんと理解したならば、その曲にあうようなメロディーを作ってみましょう。曲の美味しいところから始めて、その後リフを付けてみると、金脈を掘り当てるチャンスです。

聞くことは作ることに繋がります。優れた作曲家の中には、ペンをとって曲を書く前でさえも他の音楽を聞いています。

トム・ウェイツのトリックのようです。彼は2つのラジオ局を同時に流し、その重なりが面白くなる所を聞いています。

もしくはボブ・ディランのようでもあります。彼はどの作曲セッションでも、インスパイアされるような曲を聴きながら数分間の深い瞑想をします。

覚えておいて欲しいことは、インスパイアされることと盗作は別物だということです。影響は受けましょう、でも必ず自分のオリジナルにしましょう。

名曲を聞くことで、時代関係なく多くのアイデアを自分の中に丸め込むことができるでしょう。

  • ストーリー性のある盛り上がりを使おう

物語の全てのパートを記憶していた学生の頃を思い出しましたか?アクションの始まりやクライマックスなどです。

もしかしたら、Mini-Discを聞くのに忙しすぎて、あまり注意を払っていなかったかも知れませんね。

いずれにせよ楽曲とは物語です。自分の作曲にストーリー性のある盛り上がりを当てはめることは、自分の楽曲に対してリスナーがより関心を持つ間違いない方法です。

それぞれのセクションに、緊張する場面を作りましょう。自分の楽曲をクライマックスに向けてビルドアップさせましょう。リスナーがヘッドフォンを離さないよう、特定のパートに次の展開へのヒントを入れましょう。

ストーリー性のある盛り上がりはこのような感じです。

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物語風の盛り上がりを一般的な構成に当てはめると、パート次第でこのような感じに見えます。

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  • アクティブ・リスニング

自分が受けた影響を使う他の方法は、お気に入りの曲がどのように作用しているのか書き出すことです。そのためにアクティブ・リスニングをどういかすか知る必要があります。

紙とペンを持ちましょう。楽曲が自分にどう響いているか図を書いてみましょう。前述のように、ヴァース・コーラス・ブリッジなど楽曲の全てのパートをメモしてみましょう。

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この方法は、お気に入りの曲の全体像をビジュアル的に描く手助けになるでしょう。

耳寄りな話:もし楽曲がどのように作用するか本当に知りたい場合、DAWに読み込み波形をパート毎に切って並べます。

それぞれのパートを見るだけで無く、そのセクション毎に音量差がどれくらいあるのか、波形から読み取ることができます。

その後、それぞれのパートが何か把握したら、パート毎に色付けしていきます。再生位置が進むにつれ、次はどんなパートに変化するのか見ながら聞くことができます。

これは音楽版の「ウォーリーをさがせ!」みたいなものです。私には、より一層「ナゲットを探せ!」みたいな感じだとは思いますが。しかし、一旦パーツを把握してしまえば、自分のオリジナルに発展させるのは簡単になります。

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  • 楽曲は部品の集まりでできていることを考えよう

曲作りをしている時は、それぞれの部品を追っていると迷いがちになります。

それぞれのパート毎にフォーカスすることが重要なのは明らかです。しかし、心の中に全体像を持ち続けることを忘れないでください。もし、パーツをどう使うかで迷ったなら、既に参考として書いたものがあるはずです。

自分の曲のパーツは、全て自然な方法でハマるようにするべきです。それぞれのパートは、次の展開を知らせるようにしましょう。もし、パート毎に集中しすぎてしまうと、その部品同士の繋がりが薄れ始めます。

フックやコーラス・メロディーを書いている訳では無いことを忘れないでください。書いているのは「楽曲」なのです!良い音楽にするには楽曲の要素がそれぞれ正しくハマっているべきです。

だから、他のパーツを使った自分の楽曲のセクションを連想することで、全てがうりふたつにフィットしてくるでしょう。

  • 作曲パートナーを見つけよう

ジミー・ペイジとロバート・プラント、ジョン・レノンとポール・マッカートニー、ミック・ジャガーとキース・リチャーズを思い出してみましょう。このリストはまだまだ続きます…

チームで書かれた名曲は何百万とあります。

共同作業者をみつけましょう。私は読者のあなたのことを知りませんが、個人的な考えとして隔離された部屋で一人曲を書くことは、とても難しい事に思えます。

パートナーの存在は、パーツを投げあったりアイデアをはずませる相手にピッタリです。加えて2人以上のチームには、少なくともアイデアが倍あるわけです。そして完成も倍早くなります。

もし、自分が既にパートナーと曲を書いているならば、パートナーは新しいサウンドを持ち込むことでサウンドを少し引き立たせてくれます。だからコラボレーションして、自分の曲を倍に増やしましょう!

  • リスナーの気持ちになって考えよう

もう自分の曲の善し悪しを発見する最善の方法がわかってきましたか?再生しよう!

作曲の過程では、簡単に自分のセクションに迷ってしまいます。もしくは全体図やアレンジの中でも同様です。

自分の曲をまめに確認して、聞くことに集中しましょう。行き詰まったパートを再生することで、脳は自動的に次のパートを聞きたくなるので次にくるパートは何かを導き出すことがあります。

そうすると自然と進行やフィルを入れたくなるものです。だから、作曲している時は可能な限り再生してみましょう。

もしかしたら同じパートを何度も繰り返す事になるかも知れません。しかし、大抵の場合は、障害物がすごい早さで消えていくことに驚かされると思います。

1曲だけでは十分じゃない

さて、作曲に必要な道具は全て揃ったと思いますが、一つやり残していることがあります。

それは沢山曲を書くこと!良い作曲家になるためのたった一つの方法は、常に曲を書き続けていることです。

「ただやり続けろ。それが良くなる方法だ。それが偉大な存在になり、そしてそうあり続けるための方法だ」ーダイアン・ウォーレン グラミー賞受賞・プラチナディスクを何枚も出した作曲家

成功するための良いルールは、常に取りかかっている曲を持つこと。できれば3曲だともっと良いです。

より多くのことを学ぶことは常に良い。自分自身に失敗させよ。自分自身に成功させよ。Yesという時とNoという時を知ろう。

これらの作曲ツールによって、あらゆるものに可能性がでてきます。あなたが次に書く名曲は、単に最後の重要な原料を必要としているだけかもしれない:

それは実行すること。

作曲ツール

The Method Behind The Music–音楽理論の基本的な概念の紹介と、手軽な音楽用語辞典。

Autochordsーコード進行とパターンを見つける上で役立つコードを提案。

Uberchordーリアルタイムにフィードバックを返す、ギターコードを学習するためのアプリ(日本では利用不可)。

Multi Track Song Recorderー素晴らしい4トラック・レコーダー作曲アプリ。出先などでアイデアをメモしたり、実際の作曲過程のお供にピッタリです。

EvernoteーEvernoteは、作曲のアイデアをどこででもメモしたり、集めたり、保存するのにぴったりのノートアプリです。どこで曲のアイデアが閃くかわかりません。だから準備しておきましょう。

SoundCloudーSoundCloudは、曲のアイデアを公開/プライベートに共有してフィードバックを得るのにぴったりのツールです。波形をみて特定の箇所にコメントを残すことも出来ます。

Rhyme Zoneー歌詞を書く時に必要になる、無料の同韻語辞典アプリです。

Hum一つでレコーダーと音程検出が可能です。曲のアイデアをキーや雰囲気・チューニングによって整理したりします。$2.99の有料アプリですが、アイデアを整理するためには十分な価値があります。

LyricsmithーLyricsmithは同韻語辞典と、自分の歌詞を検索可能にする整理ツールの機能を持つ、作曲家向けの無料アプリです。

Chordbot LiteーChordbotは、作曲時にコードやコード進行の作成・アレンジをしたり試すことができます。さらに無料です!

Infinite Jukeboxー見ることは知ること。このソング・ビジュアライザーは、どのように楽曲のパートが一緒に動いているか、可視化して見せてくれます。自分の作業に導入したり、自分の好きな曲がどうやって成り立っているか判別するのに使えます。