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『聴く』を守る:耳は使いすぎず、大切に長く使うアドバイス

『聴く』を守る:耳は使いすぎず、大切に長く使うアドバイス

耳はあなたのかけがえのない財産、耳が聞こえないとなるとそれこそ大変です。でも、手遅れになるまでこのことに気づかないで、耳を乱用する人も多いのです。一度耳鳴りがしたら、もう完治はしません。(wikiによると一般に耳鳴は、難聴とともに出現することが多いとされている。このありふれた病態は、軽い不快感から、不眠、ときにうつ状態など、大小のストレスを引き起こしうると記されています。)

耳の仕組み

そのため、(いつもは不可能だと思いますが)音楽を聴くのは一回2時間まですることを推薦します。そして30分間は耳を休ませるように努力をしてください。例えばその30分間は静かに編集なんかをするように工夫はできると思います。私が学生だった頃のオーディオエンジニアリングの先生なら、『時間が無ければ15分でいいから完全に静かな環境で耳を休ませなさい』、と言うでしょう。私はたまに工事用の防音ヘットフォン(大きなヘッドフォンのような物)なんかをして、できるだけ耳を完全に静かな状態にするようにしています。これにはちゃんとした理由があって、大きな音で音楽を聞き続けていると内耳にある音を感じる毛(有毛細胞)が疲労するため、休ませて再び「起こして」やらなければならないのです。そしてもう一つ普通に守るべきなのは、決して大きな音でミキシングをしないことです。80dB ~ 85dBあたりがちょうどいいレベルだろうと思います。音圧メーター(SPLメーター)が手元にあれば実際に計ってみるとよいでしょう。無ければ、部屋に誰かがいて普通に話ができる程度にまで、ミキシングの音量を「十分に静かに」することが最善です。ヘッドフォンを使っていると適度なレベルが分かりづらいので気を付けてください。誰もがやったと思うのが、ヘッドフォンでガンガンになるまでミックスの音量を上げて聴いてしまうことです。確かにそれは楽しいのだけれど、とても危険なことだと言うことは心に銘じておいてください。

防音ヘッドフォンの例

防音ヘッドフォン

さらに気をつけてほしいのは、街の騒音です。車、電車、工事中の音などの騒音は耳の疲れに影響を与えます。これだけでも悪いのに、さらに悪いことは騒音の為にヘッドフォンのボリュームを上げてしまいがちになることです。非常に悪循環です。ですのでしっかりどれだけの音量で音が自分の耳に入っているかを常に気にする癖をつけていければ耳の健康にもつながるでしょう。一度耳の中にある有毛細胞が死んでしまうと、有毛細胞は再生もしないし、また生えることもありません。(ま、鳥とかえるは別ですが)

有毛細胞

フレッチャー・マンソン曲線 (または、等ラウドネス曲線) で知られる人の耳の感じ方も、ミキシングに影響を与えます。大音量でミキシングすればバランスが悪く信頼性に欠ける結果になるでしょう。そうは言っても、時にはどうしても音量を上げてトラックを体中で感じなければならない場面はあるだろうけど、とにかく注意は怠らないことです。

もう一つのアドバイスは良い耳栓を1セットは持っておくことです。耳栓はライブの時には不可欠存在ですが、スタジオにも常に常備したい物の一つでもあります。実際個人的にですが、数日前に義理の兄と車でドライブに出かけた時、彼が爆音で音楽をかけながら運転していたときに、使いました。ハッピーエンディングですね。数万円も出せば、耳の型を取って特注の耳栓を作ることができます(ちなみに私はSonomax製を持っていいます)。もうすこし手頃な値段のもあるので、探してみてください (私のDUBS製の耳栓なんかはそうです)。こちらは一流の聴覚学者 (ウィリアム・マーチン博士) が役立つと推奨するサイトです。日本語の場合はこんなサイトなんかチェックしてもいいと思います。

最後に耳栓だったり綿棒にはちょっと気をつけてほしいということです。耳栓や綿棒は使っている内に耳垢を外耳道に押し込んでしまい、かえって耳垢を外耳道内にため塞いでしまいます。私も10年前くらいに耳が聞こえなくなったことがあるんです。その結果私は近くの耳鼻科に行って簡単な治療を受け、その時耳を洗い汚らしい耳垢のかたまりを取り除いてもらいました。非常にいやな経験でしたが、終わるとほんとにすっきりしました。何週間もつらい症状が続き、自分のキャリアもここまでかと思い悩んだ後だったので、生れてはじめて音を聞いたかのように感じにとらわれたのを今でも覚えています。

手遅れになるのを待つのではなく、早めに何かの対処をして聴覚障害の予防をしてください。耳は年とともにゆっくりと衰えるのだが、一回大きな音を聞いてだめになることもあります。例えば、スタートレックで有名なキャプテン・カークも45年前の撮影中のセットでの爆発音の聴きすぎで今でも耳鳴りに悩まされている事実もあります)。フェスやコンサートも耳栓無しに行き過ぎると耳鳴りを悪化させる要因になります。ほとんどの人が自分に聴覚障害があることに気づかないまま生活している場合もあります。私はずっと何年も大勢のミュージシャンと働いてきましたが、ある一定の音がどうにも聞こえなくなった人に何人も会ってきました。そんなミュージシャンはその聞こえない周波数を強調するようにと私に頼まなければなりません。私にとってはそんなことをすると恐ろしいほど響きが悪くなるのだが、彼らにとってはその方がいいということです。そこで私はイコライザーをいじってやると、近所の犬はやっとご機嫌になるんですよ。

今日はここまで。これを聞いて耳が痛くならなかったらいいんですけど。ちょっと深刻な話題だったけど、ぜひとも気を付けてほしいことを書かせてもらいました。あと、私は医者ではないので今まで言ったことはガイドラインとして心に留めておいてほしいと思います。もし、もっと聴覚障害や耳に関して情報が欲しい場合は、近くの耳鼻科に行くことをお勧めします。

ポール・エドワード(オーディオ・テスト・エンジニア部長@MixGenius)

訳:出山剛

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Takeshi Ideyama

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