『この人工知能のようなシステムで最大限に「良い音」になるため、良いマスターミックスを仕上げようという気持ちにさせてくれる。』 by 大沢伸一(音楽家/DJ/プロデューサー/選曲家)

『この人工知能のようなシステムで最大限に「良い音」になるため、良いマスターミックスを仕上げようという気持ちにさせてくれる。』 by 大沢伸一(音楽家/DJ/プロデューサー/選曲家)

2007年の『The One』や2010年の「SINGAPORE SWING」の世界的ヒットをリリースするだけでなく安室奈美恵やAFTERSCHOOLのプロデュースも手がける大沢伸一さん。20年以上音楽で世界中を興奮させてきたからこそ見えることを話していただきました。

Shimichi Mondo Grosso

1.大沢さんは日本ダンスミュージックシーンで20年以上音楽を創ってこられ、常にナンバーワンのDJとして活躍して参りました。日本でDJになるということは、どんな感じでしょうか?

大沢『音楽人生の中で様々なスタイルやアプローチで自分の作品や他者のプロデュースをやってきましたが、DJという面でのパフォーマンスや、音楽制作自体はまだまだ自分にとってやり足りないことばかりです。ダンスミュージックの持つポテンシャルを最大限に引き出せるように精進していきたいと思います。』

2.自動マスタリングについて、どう思われますか?

大沢『音楽制作に於ける全ての新しいテクノロジーにポジティブです。一方でそれらに振り回されるのは大嫌いです。自分のクリエイティビティに必要なものを見極めることもスキルのひとつなる時代に差し掛かったように感じます。』

3.大沢さんはヨーロッパやアメリカなど世界各国でDJをして参りました。音楽シーンに関して欧米と日本を比べた最も大きい違いは何でしょうか?

大沢『少しネガティヴな表現ですが日本は「万人受けはしないがクールなクリエイティヴ」に対するマーケットがあまりに狭くビジネスで成立し辛いのです。その点アメリカやヨーロッパはある程度開かれたマーケットがあり、大きなセールスを記録せずとも活動をやっていける土壌があり、個性的なアーティスト、クリエイターが育ち世に出て行くチャンスが大きいと思います。あくまで比較論ですが。』

大沢伸一さんの最新トラックはサウンドクラウドで聞けるので、リンクから聞いてください!大沢さん、ありがとうございました!